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団体表明文:「これからは核廃絶も核抑止も訴えません」

【2026年11月3日:団体表明文】
「これからは核廃絶も核抑止も訴えません」
PEACE STORY FOUNDATION創始者の吉村大作です。
現在、被爆体験の紙芝居「ケイちゃんの消えない雲」を読むストーリーテラーを募集しております。既に登録メンバーがおり、日本全国、世界各地で若者を対象として紙芝居を読んでもらいます。
メンバーの規約として特徴的なことは、紙芝居を読む時に核廃絶を訴えたら除名という点です。もちろん核抑止論を訴えても除名となります。いわゆるイデオロギーに分類される発言は一切禁止としました。紙芝居の唯一のメッセージである「核兵器は2度と使われてはならない」ということだけをお伝えさせていただきます。このメッセージは、どちらか片側の考え方に立った安全保障の見解ではなく、人類の平和の道筋を示すもので、誰にとっても普遍的な願いであります。
日本では核廃絶を目指す団体が多くあり、私たちはそうした団体を否定しているわけではありません。むしろ、そうした団体の熱量と実績をリスペクトしております。核兵器の怖ろしさを世界に広めたのはそうした団体に他なりません。
では、なぜ核廃絶を訴えたら除名なのか。そうした団体の否定ではないか。そう思われるかもしれませんが、それは違います。私たちの考えの根底には、平和を最大化するために、できるだけ多くの人々に、そして、今まで被爆体験を聞いたことの無い人々に紙芝居を届けたいという想いがあります。
活動当初は核廃絶が誰にとっても正義だと考えていました。紙芝居を読んだ後も、聴講者と共に「NO NUKES」ポーズをとって写真に残していました。しかし、核兵器保有国であるなしに関わらず、核兵器が安全保障上手放すことは選択肢としてないという考えが多数存在することも自分自身で体感してきました。「核兵器を手放していなければ、ロシアからの侵攻は無かった」というウクライナ支援NGOや、「ヨーロッパの緊張感は日本の比じゃない。核抑止論者も多い」という海外メディア関係者。そうした方々に実際に接してきました。日本人の私としては衝撃でしたが、核廃絶を前提に話し合いをしようとすると、対極の考え方を持つ人たちとの接点はずっと平行線のままなのです。対話が難しいのは対極にある人たちだけではありません。平和に関心がない人も、イデオロギーをむき出しにして接触するとスルーされるでしょう。これが実状であると考えておりますし、おそらく真実の一つでしょう。
一方で、私は大阪の路上で訪日客30ヵ国500人以上の方々に対し、核廃絶の主張をせずに「あなたの時間を3分だけほしい」と声をかけて、紙芝居を聴いてもらっていました。紙芝居を聴いた後はほぼ全員が「核兵器は2度と使われてはならない」と意思を表明してくれました。これは、片側のポジションに立たずとも、紙芝居を聴いた人が自分の頭で考え、「核兵器の使用を望んでいない」という答えを出そうとすることの証左に他なりません。
私たちの結論は、紙芝居を1人でも多くの人に読んでもらうためには、核兵器は2度と使われてはならないというメッセージを届けるためには、入り口を広くすることが必要だということです。異なる考え方で議論を巻き起こすのではなく、人類自らが持つ兵器が何をもたらすかを知ることは、人間だけができる理性的な行動であり、その上で各人が納得のいく答えを出す。そのようなプロセスを提供することが私たちの使命だと考えるようになりました。このプロセスを否定する人はごく僅かでしょう。世界の分断が危惧される今、核廃絶論者、核抑止論者、無関心層、様々なレイヤーの人たちを包括する活動が必要なのです。こうした方針が、紙芝居を世界中の全市民が人生で一度は観たことのあるものにする唯一の道だと考えております。
これまで核廃絶を主張する団体とも交流してきました。そして、コラボレーション企画でそうした団体に私たちから寄付が行われたプロジェクトもありました。今後は2026年11月末を最後にコラボレーション企画は停止させ、核廃絶団体との金銭のやり取りは行わないものとします。これはそうした団体の否定ではなく、私たちの在り方の表明です。
PEACE STORY FOUNDATIONという名の通り、「不変の平和を目指す」という方向性は一切変わりません。引き続き私たちをよろしくお願いいたします。
PEACE STORY FOUNDATION 創始者 吉村大作