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平和への願い 世界へ ウクライナ兵 被爆少女の悲しみ描く

2026年8月13日 読売KODOMO新聞
被爆地の平和への願いは、国を超えて発信されています。今年7月、ウクライナの首都キーウにある空き店舗のシャッターに、きのこ雲の前で涙を流す少女の絵が完成しました。絵を描いたのは、ウクライナ兵の男性です。
画家でウクライナ兵のマクシム・リバルコさん(45)は同じく画家の妻、アナスタシアさん(34)と一緒に少女の絵を描きました。
モデルは8歳の時に広島で被爆した小倉桂子さん(89)。小倉さんの体験をジャーナリストの吉村大作さん(46)が聞き取って作った紙芝居「ケイちゃんの消えない雲」の表紙の絵を再現しています。絵の端のQRコードを読み込むと、13の言語に翻訳された紙芝居を読むことができます。
吉村さんは、あまり恐ろしい描写は入れず、多くの人が読みやすいよう心がけて紙芝居を作りました。さらに世界に広げるため、絵を制作してくれる人を募集。「兵士としていろいろ考えたことがある。ぜひやりたい」とマクシムさんが手を挙げたのです。
「戦争について考えて」
マクシムさんは2022年2月に始まったロシアによる侵略に対抗するため、兵士に志願しました。作品は軍の休暇中に制作。メールを通じて取材に応じ、「戦争がどんなものか、歴史の教科書ではなく人生を通じて知った。戦争で残ったのは、破壊され人が住めなくなった土地だけだ」と答えてくれました。
「原爆で子どもたちは恐ろしい体験を強いられた。世界に核兵器の居場所などない」とマクシムさん。「絵を通じて戦争という難しいテーマについて考えてほしい」と訴えました。
マクシムさんは再び軍の仕事に戻っています。吉村さんは、「彼の熱意が世界を動かすきっかけになってほしい」と話しています。